映画館のユニバーサル対応4選~誰もが楽しめる映画館〜



大きなスクリーンと迫力で我々を魅了してくれる場所、映画館。
障害の有無にかかわらず全ての方が楽しめるよう、映画館には様々な工夫がされていることをご存じでしょうか。
今回は、全国展開している映画館5社を参考に映画館のユニバーサル対応についてご紹介します。

⚪️ 参考にした映画館5社
・イオンシネマ
・109シネマズ
・TOHOシネマズ
・MOVIX
・ユナイテッド・シネマ

⚪️フォーカスポイント
1.車いす専用スペースについて
2.視覚・聴覚障害者への配慮について
3.障害者割引とオンラインチケット購入について
4.介助者の同席について

1.車いす専用スペースについて


前述した5社の映画館には各シアターに車いす専用スペースがあり、平均2〜4席ほど設置されていました。
シアターの入り口が前方にある場合、最前列に設置されている車いす専用スペースをよく見かけます。

写真 映画館のフリー素材

これは段差を通らずに座席へ行くためです。
ほかにも、入り口が中央にあったり、スロープの設置など通路に工夫がされていたりすることで最前列以外にもスペースが確保されている映画館も多くあります。

2.視覚・聴覚障害者への配慮について


近年、邦画でも音声ガイドに対応していたり、聴覚補助システムを無料で貸し出したりしている映画館もあります。

上記の5社を含め全国の映画館で導入されているUDCastはご存知でしょうか。UDCast(ユーディーキャスト)とは、字幕や手話の表示、音声ガイド再生等を行うことのできる無料アプリケーションです。

◇UDcastの詳しい説明はこちら

劇中のキャラクターのセリフとセリフの合間に、そのシーンの状況や光景、キャラクターの表情や動きなどを音声解説したり字幕解説したりすることで映像を想像できる工夫がされています。
しかし全ての上映作品に対応しているわけではないため、上映日時や場所はUDCastのホームページにてご確認ください。

◇UDcastのホームページはこちら

3.障害者割引について


通常だと1800円ほどのチケット価格ですが、障害者割引を適用すると1000円ほどになる映画館が多いです。
また、最近では対人カウンターではなく、券売機でチケットを購入する映画館も多くあります。
障害者割引を適用させたい場合の購入方法は以下の通りです。

券種画面にて「障害者割引」を選択
    ↓
当日チケットの購入・発行
    ↓
入場の際に手帳 or ミライロID を提示

※ミライロID未対応の映画館もあります。
 ミライロIDが使える場所はこちらをご確認ください。

車いすスペースを利用される方は、座席指定の画面で車いす座席を選択できる場合と、できない場合があります。
選択する画面がなければ、スタッフの方にお問い合わせください。

4.介助者の同席について


最後に介助者の同席についてご紹介します。
介助者チケットは、障害者割引と同じ値段で購入できます。
一度に購入できる介助者の人数は映画館によって多少の差はあるものの、だいたい1名〜2名でした。

TOHOシネマズでは車椅子スペースに設置・固定ができる可動式座席があり、2席分のスペースを利用し、利用者と可動式座席利用者が並んで座れます。
このような工夫がされている劇場はこちらをご覧ください。
可動式座席利用ができる劇場がまとめられています。

5.最後に


大きなスクリーンと迫力のある音で、映画に引き込まれる2時間。
今回その2時間を、障害の有無にかかわらずどんな人でも楽しめる場所として進化し続ける映画館があることがわかりました。
ミライロとしても、多くの方が笑顔になれるような映画館をさらに広げていきます。